【ミクロ経済学・超入門】価格の弾力性とは? 中小企業診断士試験に出るポイントをやさしく解説!

価格が変わると、売れ行きも変わる・・・そんな日常の「あるある」を、経済学では「価格弾力性」と呼びます。

今回は、中小企業診断士試験の一次試験「ミクロ経済学」でよく出題されるこの価格弾力性について、初めて学ぶ方にもわかりやすく解説します!

価格弾力性とは?基本からおさえよう

価格が変わると、需要や供給も変わる

価格弾力性とは、ある商品の価格が変化したときに、需要や供給がどれくらい変わるかを示す指標です。

たとえば、スーパーで卵の値段が急に上がったら、買う人は減るかもしれませんよね?

でも、同じ値上げでも「高級バッグ」と「米」では、買う人の反応は違います。

この反応の大きさ」を数字で表したのが価格弾力性です。

価格弾力性の大きい商品と小さい商品の違い

価格の弾力性

弾力性が大きい商品:ちょっとの値上げで売れにくくなる

  • 代表例:ブランド品、ぜいたく品、嗜好品
  • 特徴:他の商品で代替しやすく、価格が上がると買うのをやめる人が多い

弾力性が小さい商品:値上げしても売れ続ける

  • 代表例:食料品、医薬品、生活必需品
  • 特徴:生活に欠かせないため、価格が多少上がっても買い続けられる

弾力性の測り方:3つの代表的な計算方法

価格弾力性は、次の3つの方法で求められます。

※どの方法でも、変化率は「%(パーセント)」で計算し、答えは絶対値で表しますまた価格弾力性の数値が「1」を下回ると弾力性が小さい、「1」を上回ると弾力性が大きいと評価されるのが一般的です。

パーセンテージ法(最も基本的な方法)

価格弾力性の計算方法の中でも最も基礎的な計算方法。需要の変化率を価格の変化率で割って計算します。

価格弾力 = 性需要の変化率(%) ÷ 価格の変化率(%)

※需要変化率 = (価格変更後の売上数-変更前の売上数)/ 価格変更前の売上数

※価格変化率 = (変更後の価格-変更前の価格)/ 変更前の価格

例:価格が10%上がって、需要が20%減ったら → 弾力性=2(弾力性が大きい)

ポイント法(特定の点で測定)

<ポイント法は需要曲線上の特定の点での価格弾力性を算出する方法です。与えられた価格と数量レベルにおける需要量の変化を価格変化率で需要曲線が曲線的な場合や、特定の1点での弾力性を知りたい場合に適している方法です。

価格弾力性 = 需要の変化率 ÷ 価格変化率 × (平均価格 ÷ 平均数量)

⇒ 曲線のある一点での弾力性を知りたいときに使います。

アーク法(2点間で比較したいとき)

アーク法は需要曲線上の任意の2点間の価格もしくは需要に大きな変化がある場合に便利な計算方法です。需要量の変化を初期に設定した価格と最終価格の平均で割った結果を、価格変化率と平均価格で割ることで算出できます。

需要曲線上の複数の点での弾力性を比較したい場合に適切な方法です。

価格弾力性 = 需要の変化率 ÷ 平均数量 ÷ 価格変化率 ÷ 平均価格

⇒ 大きな価格変化があるときや、複数のデータ間で比較したいときに便利です。

実際にどう使う?価格弾力性の活用シーン

価格弾力性は、企業の販売戦略や価格設定に大きく役立ちます。

新商品・新サービスの価格をどう決める?

  • 値上げしても売れる?
  • 安くすればどれくらい売れる?

価格弾力性を把握すれば、こうした判断の精度がアップします。競合と差別化するための価格戦略にも欠かせません。

既存商品の価格を見直すとき

売れ行きが悪い、利益が出ない・・・そんなときも価格弾力性がヒントになります。

  • 弾力性が小さいなら → 多少の値上げでもOK
  • 弾力性が大きいなら → むしろ値下げして販売数を伸ばすのが正解かも?

競合調査と合わせて、価格見直しの判断材料になります。

セールやキャンペーンとの相性を見極める

弾力性が大きい商品:値下げに敏感 → セール効果が出やすい
弾力性が小さい商品:値下げしてもあまり売上が伸びない → 別の訴求方法が必要

値引きに頼らない戦略を立てるためにも、価格弾力性は重要です。

価格弾力性だけじゃない!知っておきたい2つの「弾力性」

試験対策として、以下の2つの弾力性もセットで覚えておきましょう。

供給の価格弾力性

価格が変わったときに、供給量(売る量)がどれだけ変わるかを示します。

  • 弾力性が大きい商品:価格が上がるとすぐに供給が増える
  • 逆に、在庫過多になるリスクもあるので要注意

価格の交差弾力性

ある商品の価格が変わると、別の商品にどれくらい影響が出るかを示す指標です。

  • 競合商品の価格に敏感な市場では、価格戦争が起きやすい
  • 弾力性が小さいなら、自社商品の独自性が強いということ

まとめ:価格弾力性を理解すれば、試験にもビジネスにも強くなる!

価格弾力性は、価格変化に対する需要や供給の動きを数字で読み解くための指標です。

  • 弾力性が「大きい or 小さい」ことで、商品の性質がわかる
  • 計算方法は3種類(パーセンテージ法・ポイント法・アーク法)
  • 実際のビジネスでは価格設定やセール戦略に応用できる

中小企業診断士試験だけでなく、日常のマーケティングや経営にも活かせる知識です。

数字の意味をつかめば、経済学がもっと身近に感じられますよ!