カスタマージャーニーとは?初学者でもわかる顧客心理の見える化
Webマーケティングを学び始めると、
「SNSを頑張れば商品が売れる?」
「ブログを書いたら問い合わせが来る?」
といった悩みや疑問を感じることがあるかと思います。でも、こうした施策の前に、もっと大事なことがあります。
それが「カスタマージャーニー」を理解すること。これは、お客さんの心の動きや行動を“地図”のように整理する考え方です。
この記事では、初めてマーケティングを学ぶ方でもイメージしやすいよう、カスタマージャーニーについて丁寧に解説していきます。
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、一言でいえば、「お客さんが商品を知って、興味を持ち、買って、また使ってくれるまでの流れ」のことです。
この流れを、まるで旅(ジャーニー)のように捉えて、
「どこで立ち止まるのか」
「どこで迷うのか」
「どうすれば前に進んでもらえるのか」
を考えるのがカスタマージャーニーです。
例:スマホ用のダイエットアプリを販売する場合
お客さんは、いきなり「このアプリ最高!すぐ買います!」とはなりませんよね。買うまでの行動の一例を挙げると・・・
- SNSでアプリの存在を知る(認知)
- 気になって検索してレビューを見る(興味)
- 他のアプリと比較する(検討)
- 無料体験で試して気に入る(購入)
- 続けて使ってもらう、友人に紹介してもらう(継続)
こんなふうに、お客さんの気持ちは段階的に動いているんです。
カスタマージャーニーが重要な理由
マーケティングでは、よく「顧客目線が大事」と言われますが、「じゃあ、具体的にどんなふうに?」と悩む人も多いはず。
そこで役立つのが、カスタマージャーニーです。
カスタマージャーニーを整理すると、次のようなメリットがあります。
- どのタイミングで情報を届けるべきかが分かる
- お客さんが何に不安を感じているかが見える
- 広告・SNS・ブログ・メールなど、各施策に一貫性が生まれる
- チームや上司との共有もしやすくなる
つまり、「なんとなく」やっていた施策が、「意味を持って」実行できるようになるのです。
カスタマージャーニーの5つのステージ
カスタマージャーニーは、主に以下の5つの段階に分けて考えます。
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ステージ |
顧客の状態 |
企業のアプローチ例 |
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認知(Awareness) |
存在を知る |
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興味(Interest) |
詳しく知りたいと思う |
LP(ランディングページ)、比較ブログなど |
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検討(Consider) |
他の選択肢と比較する |
口コミ、レビュー、Q\&A、無料体験など |
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購入(Purchase) |
実際に買う/申し込む決断をする |
キャンペーン、登録ページ、サポート体制など |
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継続(Retention) |
継続利用・リピート・ファンになる |
メール配信、アプリ通知、コミュニティ運営など |
ポイント
どのステージでも、「お客さんがどんな気持ちなのか?」を考えることが大切です。自分だったらどう感じるか、身近な人だったらどこで不安になるか・・・そういう想像力がマーケティングでは強みになります。
カスタマージャーニーマップの作り方
カスタマージャーニーは、表やシートにまとめて「見える化」することで、チームで共有しやすくなります。
ステップ1:ペルソナを決める
まずは、「こういう人に届けたい」というお客さん像を具体的に設定しましょう。
例:30代女性・在宅勤務・運動不足に悩んでいる・Instagramをよく見る
ステップ2:各ステージの行動や気持ちを想像する
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ステージ |
行動 |
気持ち・不安 |
|
認知 |
Instagramで広告を見る |
「最近運動してないな・・・気になる」 |
|
興味 |
アプリ名で検索、レビューを見る |
「本当に続くのかな?口コミは?」」 |
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検討 |
他のアプリと比較する |
「月額いくら?他と何が違うの?」 |
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購入 |
無料体験を登録 |
「とりあえず試してみようかな」 |
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継続 |
通知で運動を続ける |
「ちょっとずつ成果が見えて嬉しい」 |
ステップ3:その気持ちに応える施策を考える
- SNS投稿で共感を得る
- レビュー記事やQ\&Aページで不安を解消
- 無料体験の申し込みハードルを下げる
- 継続を促すリマインダーや応援メッセージ
まとめ|「売る」ではなく「寄り添う」マーケティングへ
Webマーケティングで成功する人は、ただ売ろうとするのではなく、「お客さんの気持ち」に丁寧に寄り添う人だと思います。
カスタマージャーニーは、そのための「設計図」です。SNS、ブログ、広告、メールなど、どの施策にも必ず「届けたい人」がいます。
ぜひ、あなた自身のサービスに当てはめながら、カスタマージャーニーを作ってみてください。
「この人の気持ち、わかるな」そんな共感のひとつひとつが、信頼につながるのではないでしょうか。