売り込みじゃないマーケティング?DECAXモデルで始める信頼される情報発信
最近、「売り込む広告」ってちょっと苦手・・・と感じる方、増えていませんか?
実は、現代のWebマーケティングでは、ゴリゴリに商品をアピールするよりも、「役に立つ情報を提供して、自然に選んでもらう」やり方が注目されています。
その考え方を表したのが、今回ご紹介する「DECAX(デキャックス)モデル」です。
初めて聞く方でも大丈夫。この記事では、マーケティングがまったくの初めてでもわかるように、やさしく丁寧に解説していきます。
DECAXとは?——今の時代に合った“売らない”マーケティング
DECAXは、経済産業省が2015年に提唱した新しい消費者行動モデルです。
従来のように「テレビCMを見て買う」ではなく、ネットを通じて情報を見つけ、共感し、自ら行動するという流れを捉えたフレームワークです。
DECAXの5つのステップ
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項目 |
意味(英語) |
日本語の意味 |
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D |
Discover |
情報との出会い(発見) |
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E |
Engage |
関心・共感する |
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C |
Check |
詳しく調べる |
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A |
Action |
行動(購入・登録など) |
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X |
Experience |
体験・共有する |
AIDMAやAISASとの違いは?
マーケティングを学び始めた方の中には、AIDMAやAISASといったフレームワークを聞いたことがある方もいるかもしれません。
AIDMAやAISASは、主に「マスメディア」や「広告」を前提としたモデルです。一方、DECAXは情報があふれる今の時代にピッタリのモデルです。
大きな違いは、「企業が情報を届ける」のではなく、「ユーザーが自ら情報を見つける」ところから始まるという点です。
各ステップをわかりやすく解説!
それでは、ひとつひとつのステップを、より具体的に見ていきましょう。
1. Discover(発見)
ユーザーが、SNSや検索結果、YouTube動画などを通じて、思いがけず有益な情報に出会う段階です。
例)Instagramで「睡眠の質を高めるコツ」についての投稿をたまたま目にする
ポイント:SEO、SNS発信、YouTubeのサムネイルなどで、“偶然の出会い”を生み出す工夫が大切です。
2. Engage(関心)
出会った情報が、自分の悩みや関心ごとにピッタリだったとき、ユーザーは強く興味を持ちます。
例)「最近よく眠れない」と思っていたので、投稿に共感して続きを読みたくなる
ポイント:「わかる!」「これ私のことかも」と思ってもらえるような共感できる内容を意識しましょう。
3. Check(確認)
関心を持ったユーザーは、もっと詳しく知ろうとします。
例)プロフィールからブログを読みにいく、他の投稿もチェックする、レビューを調べる
ポイント:信頼感のある情報設計、実体験の紹介、FAQなどを用意すると「この人は信用できそう」と思ってもらえます。
4. Action(行動)
信頼できると感じたら、ユーザーは自ら行動を起こします。
例)無料メルマガに登録する、LINEに追加する、商品を注文する
ポイント:「今すぐできる小さなアクション」に誘導すること。ボタンをわかりやすく配置したり、無料体験を提供するのが有効です。
5. Experience(体験・共有)
購入後の体験も重要です。良い体験をしたユーザーは、それをSNSで共有する可能性があります。
例)「この睡眠サプリ、すごくよかった!」とX(旧Twitter)で紹介する
ポイント:購入後もコンテンツやアフターフォローでつながりを持ちましょう。レビューや体験談投稿を促すと◎。
DECAXが目指すのは「信頼される情報発信」
DECAXの最大の特徴は、「売り込み」ではなく「寄り添い」です。
ユーザーが自ら情報に出会い、興味を持ち、行動し、そして自分の体験を共有してくれる。
それは「企業から買わされる」のではなく、「自分の意思で選ぶ」行動です。
だからこそ、信頼を築ける発信者や企業が選ばれる時代になってきているのです。
初心者がDECAXを活かすには?
- ブログやSNSで役に立つ情報を定期的に発信する
- 「どうすれば悩みを解決できるか」をユーザー目線で考える
- 売る前にまず信頼を得ることを大切にする
たとえまだ商品やサービスがなくても、情報を発信し続けることで、ファンや読者が増えていきます。
DECAXは、マーケティングの知識が浅くても「相手のためになる情報を届けよう」と思える人にこそ向いている考え方です。
まとめ
DECAXは、ただモノを売るのではなく、ユーザーとの関係を育てながら行動につなげるマーケティングモデルです。
あなたの発信が誰かの役に立ち、その結果として商品やサービスに興味を持ってもらえる。
それはとても自然で、ストレスのない「選ばれる流れ」ではないでしょうか。
「売り込むのが苦手・・・」という方も、今日からDECAXの考え方で情報発信を始めてみてくださいね。